「警備会社ならどこも同じように営業しているのでは」と思われがちですが、実は警備業は誰でも自由に始められる仕事ではありません。営むには、各都道府県の公安委員会という行政機関から「認定」を受ける必要があります。
この記事では、警備業の認定制度のしくみ、認定番号の見方、そして認定を受けていない業者に頼んでしまうリスクまでを、依頼者の目線でやさしく整理します。安心して警備を任せるための確認ポイントがわかります。
警備業の「認定」とは何か
警備業の認定とは、警備業法という法律にもとづき、警備業を営もうとする会社が一定の基準を満たしていることを公安委員会(各都道府県で警察行政を担う機関)が確認し、営業を認めるしくみです。この認定を受けずに警備業を営むことは法律で禁じられています。
認定は一度受けたら終わりではなく、有効期間があり、期間ごとに更新の手続きが必要とされるのが一般的です。つまり、認定を維持している会社は、継続して基準を満たし続けていると考えることができます。
※有効期間や要件は制度上の目安です。正確な内容は都道府県警察や公安委員会の案内をご確認ください。
「許可」ではなく「認定」と呼ぶ理由
「警備業の許可」と検索される方も多いのですが、警備業法での正式な呼び方は認定です。警備業法では、警備業を営もうとする会社が欠格事由に当たらないかなど、法律の基準を満たしているかを公安委員会が確かめて「認定する」という形がとられています。
とはいえ、認定を受けずに警備業を営めないという点では、実質的に営業の許可と同じ重みがあります。依頼する側にとって大切なのは、言葉の違いよりも、その会社が公安委員会の認定を受けているかを確かめることです。
なぜ認定が必要なのか
警備員は、施設や工事現場、イベント会場などで人や財産の安全を預かります。判断を誤れば事故や被害につながりかねません。そこで、始める前に「この会社に任せて大丈夫か」を行政がチェックするのが認定制度の狙いです。
欠格事由の確認
過去に重大な法令違反があるなど、一定の事情に当たる人は警備業を営めないとされています。認定の段階でこうした点が確認されます。
教育・体制の担保
警備員への教育や、指導・監督のしくみを整えることが求められます。認定は、こうした体制の土台があることの目安になります。
つまり認定は、単なる「営業許可の紙」ではなく、依頼者にとっての安心材料でもあります。どんな警備サービスを扱っているかは警備サービス一覧でも確認できますが、その前提として認定を受けているかどうかが基本の確認点になります。
認定番号の見方
認定を受けた警備会社には、認定番号が交付されます。この番号は、名刺・契約書・会社案内・見積書などに記載されていることが多く、依頼者が正規の業者かどうかを見分ける手がかりになります。
| 確認する場所 | 見るポイント |
|---|---|
| 名刺・会社案内 | 認定番号や「公安委員会認定」の表示があるか |
| 契約書・見積書 | 会社名・所在地と認定番号が一致しているか |
| 警備員の携帯書面 | 現場の警備員が必要な書面を持っているか |
| 会社の所在地 | 認定した公安委員会の都道府県と整合するか |
北海道内で警備を依頼する場合は、北海道公安委員会の認定であるかどうかも一つの目安になります。地元で長く営業している会社は、地域の実情に合わせた対応にも慣れていることが多いといえます。
無認定業者に頼むリスク
もっとも注意したいのが、認定を受けずに営業している「無認定業者」です。料金の安さだけで選んでしまうと、思わぬトラブルにつながることがあります。
- 01責任の所在があいまいになる
事故やトラブルが起きたとき、誰がどう責任を負うのかが不明確になりやすく、依頼者側の不安が大きくなります。
- 02教育・保険の体制が不十分な恐れ
警備員への教育や、万一に備えた保険が整っていない可能性があります。現場の質にも影響します。
- 03法令違反の当事者になりかねない
認定を受けずに警備業を営むことは法律で禁じられています。依頼側も、相手が正規かどうかの確認は大切です。
きちんと認定を受けた会社を選ぶことは、結果として依頼者自身を守ることにつながります。会社選びの考え方をもっと知りたい方はよくある質問や、警備会社の選び方7つのチェックポイントもあわせてご覧ください。
認定を受けるまでの流れと、認定のあとの手続き
これから警備業を始めたい方や、取引先の警備会社がどんな手続きを経ているのかを知りたい方のために、認定の大まかな流れを整理します。細かな要件や書類は改正されることがあるため、実際に申請する場合は必ず都道府県警察の最新の案内を確認してください。
- 01要件を満たしているか確かめる
経営者や役員が欠格事由に当たらないか、営業所ごとに警備員指導教育責任者を選任できるかを確かめます。
- 02申請書と添付書類をそろえる
会社の登記の書類、役員の誓約書や住民票の写し、指導教育責任者の資格者証の写しなどを用意します。
- 03公安委員会に申請する
主たる営業所のある都道府県の公安委員会に、管轄の警察署を通して申請します。
- 04審査のあと、認定証が交付される
基準を満たしていると確かめられれば、認定証が交付され、警備業を始められます。
認定を受けたあとも、手続きは続きます。主なものを表にまとめました。
| 手続き | どんなときに必要か |
|---|---|
| 認定の更新 | 有効期間が切れる前に、引き続き営業するとき |
| 変更の届出 | 会社の名称・所在地・役員などが変わったとき |
| 他の都道府県での届出 | 認定を受けた都道府県の外に営業所を置いたり、その区域で警備業務を行ったりするとき |
| 機械警備業の届出 | センサーなどを使う機械警備業務を行うとき |
欠格事由の中身は、警備員についての要件と重なる部分が多くあります。詳しくは警備員になれない人の要件(欠格事由)をやさしく解説で、警備業法全体のしくみは警備業法とは?依頼者が知っておきたい基礎で解説しています。
料金は認定の有無だけでは決まらない
「認定を受けている会社は高いのでは」と心配される方もいますが、料金は認定の有無だけで決まるものではありません。警備の種類、人数、時間帯、拘束時間、必要な資格や装備、そして季節の状況などによって変わります。
札幌をはじめとする北海道では、冬季の積雪・凍結によって現場の条件が大きく変わります。除雪車両の誘導や、路面凍結時の歩行者の安全確保など、季節ならではの配慮が必要になる場面も少なくありません。こうした条件を踏まえた正確なお見積りは、現場の状況をお聞きしたうえでご案内します。相場だけで判断せず、まずはお問い合わせからご相談ください。法人でのご依頼は法人向け警備サービスでも承っています。
まとめ|「認定の有無」は最初の確認点
警備業は、公安委員会の認定を受けて初めて営める仕事です。認定は、欠格事由の確認や教育体制の担保を通じて、依頼者の安心を支えるしくみでもあります。会社を選ぶときは、まず認定番号の有無を確認するのが第一歩です。
安心して任せられる警備会社をお探しの方は、お問い合わせから遠慮なくご相談ください。ほかのテーマも読みたい方はコラム一覧もご覧いただけます。
よくある質問
Q.警備会社に依頼するとき、認定を受けているか確認する方法はありますか?
一般に、正規の警備業者は公安委員会から交付された認定番号を持っており、名刺や契約書、会社案内、警備員が携帯する書面などに記載されています。依頼前に認定番号の有無を尋ねるのは失礼ではありません。番号を確認したうえで、都道府県警察や公安委員会の窓口で照会することもできます。
Q.認定番号はどのように見ればよいですか?
認定番号には、認定を行った都道府県の公安委員会名と、割り振られた番号が含まれるのが一般的です。番号だけで細かな内容まで判断するのは難しいため、会社名・所在地と合わせて確認するのが安心です。不明な点は、その警備会社に直接尋ねるのが確実です。
Q.認定を受けていない業者に頼むと何が問題になりますか?
認定を受けずに警備業を営むことは法律で禁じられており、無認定業者への依頼はトラブル時の責任の所在が不明確になりやすいという不安があります。教育や保険の体制が整っていない可能性もあるため、依頼前に認定の有無を確認することをおすすめします。
Q.警備業の「許可」と「認定」は違うものですか?
一般には「警備業の許可」と呼ばれることもありますが、警備業法での正式な呼び方は「認定」です。警備業を営もうとする会社が欠格事由に当たらないかなどを公安委員会が確かめ、基準を満たしていれば認定を受けられます。依頼する側から見れば、どちらの言葉でも「公安委員会の認定を受けた正規の業者か」を確かめることが大切です。
Q.警備業を始めるには、どんな条件がありますか?
主な条件は、経営者や役員が欠格事由に当たらないこと、そして営業所ごとに、取り扱う警備業務の区分に応じた警備員指導教育責任者を選任できることです。そのうえで、主たる営業所のある都道府県の公安委員会に認定の申請をします。細かな要件や必要書類は変わることがあるため、最新の内容は都道府県警察の案内で確認してください。
