「警備員として働いてみたいけれど、自分は応募できるのだろうか」と不安に感じていませんか。警備の仕事には、法律で「なれない人の要件」が細かく決められています。この記事では、その要件(欠格事由と呼びます)の中身と、なぜそうした制限があるのかを、札幌の警備会社としてわかりやすくお伝えします。
欠格事由とは何か
欠格事由とは、簡単にいうと「その仕事や資格に就くことができない条件」のことです。警備員の場合は、警備業法という警備の仕事のルールを定めた法律で決められています。
警備員は、人の生命・身体・財産を守る立場です。施設への出入りを管理したり、時には不審者に声をかけたりと、責任の重い仕事です。だからこそ、誰でも自由に就けるわけではなく、一定の要件を満たした方に限られています。
主な欠格事由の一覧
代表的なものを、わかりやすく表にまとめました。あくまで概要ですので、ご自身が該当するか迷う場合は個別にご相談ください。
| 区分 | 内容の目安 | 警備業法 |
|---|---|---|
| 年齢 | 18歳未満の方 | 第14条 |
| 破産 | 破産手続開始の決定を受けて、まだ復権していない方 | 第3条1号 |
| 過去の刑罰 | 拘禁刑以上の刑、または警備業法違反で罰金刑を受け、刑の執行を終えた日(または執行を受けることがなくなった日)から5年が経っていない方 | 第3条2号 |
| 警備業法などの違反 | 最近5年以内に、警備業法やそれにもとづく命令に違反した方、または警備業務に関して他の法令に重大な違反をした方 | 第3条3号 |
| 暴力的な行為 | 集団的・常習的に暴力的な違法行為を行うおそれがあると認められる方 | 第3条4号 |
| 暴力団対策法の命令 | 暴力団対策法にもとづく中止命令などを受けてから3年が経っていない方 | 第3条5号 |
| 薬物・アルコール | アルコール・麻薬・大麻・あへん・覚醒剤の中毒の方 | 第3条6号 |
| 心身の状態 | 心身の障害により、警備業務を適正に行えないと国家公安委員会規則で定められた状態の方 | 第3条7号 |
なぜこうした制限があるのか
「なぜここまで決まっているのか」と感じる方もいるかもしれません。しかし、これらの制限には理由があります。
利用者の安全を守るため
警備員は鍵や個人情報など、大切なものに触れる機会が多い仕事です。信頼を土台にした業務のため、一定の基準が設けられています。
業界全体の信頼のため
一人の不適切な行動が、警備業界全体の評価を下げてしまうことがあります。だからこそ入口の段階でルールが定められています。
警備の歴史をたどると、過去に警備員による不適切な事案が社会問題になったことがありました。その反省から、法律で要件が整えられてきた経緯があります。制限は「働く人をふるいにかける」ためではなく、依頼者と働く人の双方を守るためのものです。
応募前に自分で確認するステップ
不安を抱えたまま応募をためらう必要はありません。まずは、ご自身で確認できることから見ていきましょう。
- 01年齢を確認する
18歳以上であれば、年齢の要件は満たしています。
- 02健康状態を振り返る
業務に支障のある持病などがないか確認します。心配なら医師に相談を。
- 03過去の刑罰や破産の時期を確かめる
刑の執行を終えた日や、破産の場合は復権した日(免責許可の決定が確定した日など)を確認します。「5年」「3年」は、その日から数えます。
- 04迷ったら採用担当に相談する
事情を伝えれば、応募できるかどうかを一緒に確認してもらえます。
警備会社は採用時に何で確認するのか
欠格事由に当てはまらないことは、本人の申告だけでなく、書類でも確認されます。多くの警備会社で、入社時に次のような書類の提出を求められます。
| 書類 | 何を確かめるためのものか | どこで取るか |
|---|---|---|
| 誓約書 | 欠格事由のどれにも当てはまらないことを、本人が申告する | 会社が用意する |
| 医師の診断書 | アルコール・薬物の中毒や、業務に支障のある心身の状態でないこと | 病院・診療所 |
| 住民票の写し | 氏名・住所・生年月日(18歳以上か) | 住んでいる市区町村 |
| 身分証明書 | 破産して復権していない人ではないこと など | 本籍地の市区町村 |

よくある誤解
「前科があると一生なれない」→ そうとは限りません。 対象になるのは、拘禁刑以上の刑(または警備業法違反の罰金刑)を受けて、刑の執行を終えてから5年が経っていない場合です。5年が経っていれば、この項目には当てはまりません。また、警備業法以外の罰金刑(たとえば交通違反の罰金)は、この項目の対象ではありません。
「自己破産したらなれない」→ 復権すればなれます。 対象は「破産手続開始の決定を受けて、まだ復権していない方」です。免責許可の決定が確定すれば、通常は復権します。
「持病があるとなれない」→ 病名で一律に決まるわけではありません。 判断の基準は、警備業務を適正に行えるかどうかです。服薬して症状が安定している方も多く働いています。医師の診断書で確認するため、心配なら主治医に相談してください。
「年齢の上限がある」→ 法律に上限はありません。 法律で決まっているのは「18歳以上」だけです。60代・70代で活躍している方もいます。上限があるとすれば、各社の定年や、担当する業務の体力面によるものです(参考: シニア・定年後に警備員として働く)。
札幌・北海道で働くときに知っておきたいこと
北海道の警備現場は、季節によって働く環境が変わるのが特徴です。大きなイベントの雑踏警備から、道路の作業にともなう交通誘導まで、季節に応じた業務が多くあります。
こうした現場では、屋外で持ち場を保つ体力や、滑りやすい場所での安全確認が求められます。欠格事由の「心身の状態」という要件も、こうした業務を安全に続けられるかという観点とつながっています。健康に不安がある方は、応募の際に率直に伝えていただければ、配置できる現場を一緒に考えることができます。
警備の仕事そのものについてもっと知りたい方は、警備サービス一覧もあわせてご覧ください。
まとめ
警備員になれない人の要件(欠格事由)は、年齢・過去の刑罰・健康状態などが中心です。細かな年数や条文は変わることがあるため、気になる点は自己判断せず確認するのが安心です。
「自分は応募できるだろうか」と迷っている方は、まずは気軽にお問い合わせください。応募の可否から丁寧にご案内します。ご相談はお問い合わせ、募集内容は採用情報からどうぞ。
よくある質問
Q.警備員になれない条件は何ですか?
警備業法第14条で、18歳未満の方と、第3条1号〜7号の欠格事由に当てはまる方は警備員になれないと定められています。破産して復権していない方、拘禁刑以上の刑などの執行を終えてから5年が経っていない方、アルコールや薬物の中毒の方、心身の障害により業務を適正に行えない方などが当てはまります。
Q.欠格事由はどうやって確認されますか?
多くの警備会社では、入社時に誓約書・医師の診断書・住民票の写し・本籍地の市区町村が発行する身分証明書などの提出を求め、欠格事由に当てはまらないことを確認します。身分証明書に前科は載らないため、過去の刑罰は誓約書で本人が申告します。
Q.警備員になれない人にはどんな要件がありますか?
一般に、18歳未満の方や、過去に一定の刑罰を受けて所定の期間が経っていない方、暴力団に関係する方、特定の薬物やアルコールの中毒者、心身の障害で業務を適正に行えない方などが対象とされています。警備業法という法律で定められており、これを欠格事由と呼びます。
Q.過去に前科があると一生警備員になれないのですか?
一生というわけではありません。拘禁刑以上の刑(または警備業法違反の罰金刑)の場合、刑の執行を終えた日から5年が過ぎれば、この欠格事由には当てはまらなくなります。個別の事情で判断が変わることもあるため、応募を迷うときは会社に相談してみるのがおすすめです。
Q.応募前に自分が該当するか確認する方法はありますか?
年齢や健康状態はご自身で確認できます。破産については、本籍地の市区町村が発行する身分証明書で確認できます。前科は身分証明書に載らないため、刑の執行を終えた日から5年が経っているかをご自身で確かめてください。判断が難しいときは、採用担当に事情を伝えて相談すると安心です。
